脳卒中リハ

脳卒中の方向け「装具を上手に使うポイントその②:短下肢装具の役割を知ろう」

前回記事「装具はなぜ必要?」の続きです!(クリックにて前回記事へ)

 

前回のまとめ

前回記事

「スムーズに歩くためのポイント」のまとめです↓

 

・歩行では、棒高跳びの棒のように地面に着いている踵を支点に、すね→太ももの骨の順に前に回転する。

・すねの骨を前に回転させるには、すねの前の筋肉(前脛骨筋)の働きが必要。

・太ももの骨を前に回転させるには、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)の働きが必要。

・すねと太ももの動きにより、体が前に進む(膝が伸びたままお尻が足首よりも前に移動)ことが可能になる。

 

脳卒中の方はその動きが難しくなり、

・お尻が引ける

・膝がガクッと曲がる、または膝が棒のように伸びきって固まってしまう

・ふくらはぎが突っ張ってしまう

などが起こってしまい、スムーズに歩くことが難しくなります。

 

 

そのために少しでも歩きやすくなるよう、装具を使っているはずですね。

 

でもそんな装具も、つければ誰でも歩きやすくなるとは限りません。

 

短下肢装具の役割とは

では短下肢装具(すね〜足部をつなぐ装具)は、どんな役割をもっているのでしょうか?

 

上の図のように、短下肢装具はすねと足の角度を固定し、

すねが前に倒れることをサポート

しています。

 

筋肉としては、足の甲を持ち上げる(背屈)筋肉である

前脛骨筋

の働きがないと

足を着いている時にすねを前に倒すことが難しくなります。

 

 

さらに装具にはもう一つの役割があります。

 

前脛骨筋が働かないとつまづきやすくなる

前脛骨筋はすねに対して足の甲を持ち上げる働きがあります。

つまりこの筋肉が働かないと、

足を前に振り出す時に、足の甲を持ち上げることができずつま先が下に向きやすくなります。

 

その結果、少しの段差や凹凸にもつまづきやすくなります。

 

そこで短下肢装具をつけることで、

振り出す時のつま先が下を向くことを予防し、つまづきにくくすることができます。

 

短下肢装具がないとどうなるのか?

では自力で前脛骨筋を働かせ、

・足が着いている時にすねを前に倒し

・足を前に振り出す際に足の甲を持ち上げる

ことができない脳卒中の方が

短下肢装具を使用しないとどうなってしまうのでしょうか?

 

前脛骨筋が弱い状態で、装具を使わないとどうなるのか?

よく起こりますね。

 

お尻が後ろに引けたままになってしまうんです。

 

すねが前に倒れず、後ろに傾いたままとなってしまいます。

その結果としてお尻を、上・前方向に移動させることができなくなり、すねが後ろに傾き、お尻が引けたままの歩きになってしまいます。

 

【短下肢装具の役割】

・足が着いている時:すねを前に倒し、体を前に進めることをサポート

・足を前に振り出す時:つま先が下を向きつまづくことを予防する

 

 

でも私は装具付けててもお尻が引けるよ、という方。

 

それにはまた違う理由があります。それはまた次回に!